Obsidianとmemosの比較
セルフホスト派の分かれ道
どちらも「自分で持てる」ノートですが、持つものが違います。ObsidianではMarkdownファイルを、memosではWebアプリとデータベースを自分で管理します。Memos 0.30.0をMacで実際に起動し、短いメモを保存して違いを確かめました。
結論:ファイルを持つか、サービスを動かすか
ノートの正本を普通のファイルとして直接扱いたいならObsidian。ブラウザから短く書き、タイムライン、タグ、公開範囲を一つのWebアプリで扱いたいならmemosが候補です。
memosをセルフホストしても、正本がObsidianと同じMarkdownフォルダになるわけではありません。今回の起動では、Memosが指定したデータディレクトリにSQLiteを初期化しました。自由度の代わりに、バックアップや更新まで含むサービス運用を引き受けます。
比較表:似ているのは所有感、違うのは正本
| 判断軸 | Obsidian | memos |
|---|---|---|
| 正本 | 保管庫内のMarkdownファイル | Webアプリが扱うデータベース。今回の標準起動はSQLite |
| 主な入口 | デスクトップ/モバイルアプリでノートを開く | ブラウザのコンポーザーからタイムラインへ投稿 |
| 整理 | フォルダ、リンク、プロパティ、プラグイン | タグ、検索、カレンダー、ピン、Relations、Saved Views |
| 共有 | Publishなどを別途選ぶ | メモごとに公開範囲を持つ |
| 自分で管理するもの | ファイル配置と同期方法 | サーバー、データ、更新、バックアップ、公開時のHTTPS |
| 今回の確認 | 公式の保存仕様 | 0.30.0のローカル起動、管理者作成、日本語メモ保存 |
memosの構成と運用責任は公式Binaryガイド、編集・タグ・Relations・公開範囲は公式Usageガイドで確認しました。
Memos 0.30.0をローカル起動して保存まで試した
公式GitHub ReleasesのApple Silicon用アーカイブを取得し、公開checksumsとSHA-256が一致することを確認してから、外部公開しないローカル環境で起動しました。
- 新しいデータ領域で起動。
タスク専用の一時ディレクトリを指定すると、SQLiteが初期化され、private accessで起動しました。 - 最初の管理者を作成。
初回画面でローカル検証用の管理者を作りました。ホームには検索、カレンダー、タグ、公開範囲、入力欄が並びます。 - 日本語の短いメモを保存。
タグ、未完了チェック項目、箇条書き、本文を一つのメモに入力しました。 - タイムラインへの反映を確認。
保存直後にメモが表示され、タグが左側へ追加され、当日のカレンダーに1件と示されました。


セルフホストでも「Markdownを直接持つ」とは限らない
Obsidianでは、保管庫をファイル管理アプリで開けばノートの実体を確認できます。別のエディタで同じMarkdownを読めることが、道具を替えるときの逃げ道になります。
memosは、サーバーがデータベースを読み書きして画面を提供します。公式ドキュメントでは標準がSQLiteで、MySQLとPostgreSQLも選べます。これはデータを自分の管理下へ置けるという意味では強い一方、Obsidianの保管庫をそのまま開いて併用する形ではありません。移行を前提にするなら、本番投入前にバックアップと復元、必要な形式への書き出しを少量で試すべきです。今回、それらは未検証です。
memosを選ぶと増えるのは、ノート機能より運用責任
自宅や社内だけで使う場合でも、更新とバックアップは必要です。インターネットへ公開するなら、さらにドメイン、リバースプロキシ、HTTPS、アクセス制御、障害時の復旧を扱います。公式ガイドも、バイナリ利用者がアップグレード、ロールバック、プロセス監視、データ権限、HTTPSを管理すると説明しています。
サーバー運用そのものを楽しめる、または既に運用基盤があるなら、memosのセルフホストは自然な選択です。ノートだけに集中したいなら、ローカルファイルを扱うObsidianのほうが責任範囲を狭めやすくなります。
どちらを選んでも、移動中の入口は別に考える
Obsidianは知識を保管しつなぐ道具、memosは短い記録をタイムラインへ流す道具として設計されています。ただし、Apple WatchやSiriから一言を残す速さは別の課題です。SimpleMemoはメールを控えにしながらObsidianのデイリーノートへ追記します。memosへ直接投稿する機能はありません。送り先がObsidianなら補助の入口として使えます。
よくある質問
Obsidianとmemosはどちらを選ぶべきですか?
memosはObsidianの保管庫をそのまま使えますか?
memosは無料ですか?
検証環境と範囲
実機確認: 2026年9月8日、Apple Silicon Mac/macOS 26.4.1/Memos 0.30.0。公式のdarwin arm64アーカイブを公開SHA-256と照合し、ローカル限定で起動。SQLite初期化、private access、管理者作成、日本語メモ・タグ・タスクの保存を確認しました。
未検証: 外部公開、HTTPS、複数ユーザー、Spaces、SSO、別端末との利用、バックアップ復元、アップグレード、インポート/エクスポート、モバイル、Obsidian移行、SimpleMemoとの直接連携。未検証の動作は保証しません。
比較対象との提携による記事ではありません。本サイトは株式会社ユリカが運営し、独立アプリ「Obsidian連携シンプルメモ」の情報も掲載しています。